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女性泌尿器

女性特有の頻尿や尿漏れなどの排尿トラブルは、恥ずかしさから一人で抱え込んでしまいがちです。

しかし、「女性泌尿器科」はまさにそうした女性の悩みに対応する診療科です。当クリニック(岩槻駅近くの泌尿器科クリニック)では、20代から60代以降の女性まで、安心してご相談いただけるよう共感とプライバシーに配慮した診療を心がけています。「こんなことで受診していいの?」と思わずに、どうぞお気軽にご相談ください。

女性特有、または女性に多く見られる泌尿器の病気や症状を専門に扱う分野です。

腎臓・尿管・膀胱・尿道など尿の通り道に関わるトラブル全般を診療し、女性の場合は頻尿(トイレが近い)、尿漏れ(尿失禁)、膀胱炎(尿路感染症)などが代表的です。

さらに、出産や加齢の影響で子宮や膀胱が下がって膣から出てきてしまう骨盤臓器脱(子宮脱・膀胱瘤など)も女性泌尿器科で扱う疾患の一つです。

一方で「泌尿器科=男性の科」というイメージが根強く、「待合室で待つのが恥ずかしい」という声も多いのが現状です。そのため受診をためらう女性は少なくありません。

しかし尿のトラブルは誰にでも起こり得る問題であり、泌尿器科は本来性別や年齢を問わず受診してよい診療科です。最近では女性専門外来や女性医師がいる泌尿器科も増えてきており、女性でも安心して相談できる環境が整いつつあります。当院も岩槻の地域の皆様に寄り添い、女性が気軽に受診できる「かかりつけ泌尿器科」を目指しています。

〜出産後のトラブル、更年期・高齢期の排尿トラブル〜

出産後の排尿トラブル

妊娠・出産は女性の骨盤底に大きな負担がかかるイベントです。出産直後から尿漏れを経験する女性は多く、実際に「妊娠・出産が尿もれの引き金になった」という方も少なくありません。出産によって骨盤底の筋肉や靱帯が伸びたり傷ついたりすると、尿道や膀胱を支える力が弱まり、咳やくしゃみで尿が漏れる腹圧性尿失禁が起こりやすくなります。

初めての出産後に軽い尿漏れが生じることは珍しくなく、一時的なものだからとナプキンでやり過ごす方もいますが、そのまま放置すると症状が長引いたり悪化する可能性があります。

出産後は意識して骨盤底筋トレーニング(いわゆるケーゲル体操)などのケアを行うことが大切です。産後に骨盤底筋を十分ケアしないままだと、更年期・シニア期になってから再び尿漏れが出現・悪化しやすいとも言われています。実際、「出産時に尿もれに悩んだけれど特に対策せず、その後更年期で再発した」というケースもあります。こうしたことから、産後の尿トラブルは恥ずかしがらずに相談し、早めに適切なケアを始めることが将来の予防にもつながります。

更年期・高齢期の排尿トラブル

女性ホルモン(エストロゲン)の低下に伴い、更年期以降の女性は排尿トラブルが増える傾向にあります。統計的にも、40代以上の女性の約半数が尿漏れを経験しており、決して珍しいことではありません。

加齢により骨盤底の筋肉やじん帯が弱まったり、自律神経の働きが不安定になることで頻尿や尿失禁が起こりやすくなります。

さらに閉経後は膣や尿道の粘膜が萎縮し、防御機能が低下するため膀胱炎など尿路感染症にもかかりやすくなります。その結果、膀胱が刺激に敏感になって尿意切迫や頻尿が生じることもあります。

また、出産経験のある中高年の女性では骨盤臓器脱(子宮や膀胱の脱出)がみられることもあります。骨盤臓器脱になると、膣から何か丸いものが出てくる違和感や、膀胱が下がることで尿が出しにくい・残尿感が強いなど排尿障害を引き起こす場合もあります。骨盤臓器脱自体は産婦人科でも扱いますが、尿失禁や頻尿を伴うことが多いため泌尿器科でも診察・治療の対象です。

このように、更年期・高齢期には複合的な要因で排尿トラブルが起こりがちですが、「歳のせいだから…」と我慢する必要は全くありません。むしろ女性は比較的若い年代から尿もれに悩む方もおり、中高年になるとその数はさらに増加して外出や仕事、運動の支障となります。適切な治療やトレーニングで症状が改善するケースは多いので、年齢を理由に諦めずに専門医にご相談ください

尿のトラブルを「恥ずかしいから」と我慢して放置することには、様々なリスクがあります。

まず、生活の質(QOL)の低下です。尿漏れや頻尿があると、常にトイレの場所を気にしたり、漏れが不安で外出や旅行を控えたりするようになりがちです。実際、中高年の女性では尿失禁や骨盤臓器脱によって外出・仕事・運動に支障をきたしているケースが非常に多く報告されています。夜間頻尿の場合は睡眠が中断され慢性的な寝不足になったり、転倒のリスク(夜間トイレに急ぐ際につまづくなど)も高まります。こうした肉体的・精神的ストレスが重なると、日常生活の楽しみを奪われてしまい、鬱々とした気分になってしまうこともあるでしょう。

また、適切な治療をしないままでいると症状が悪化する恐れもあります。

例えば、軽い尿漏れが徐々に頻度・量ともに増えてしまい、下着が常に濡れてしまうほどになれば皮膚がかぶれて炎症を起こすこともあります。膀胱炎(尿路感染症)のリスクも見逃せません。

女性はもともと尿道が短く細菌が膀胱に侵入しやすい構造ですが、尿失禁があると下着が湿った状態になり雑菌が繁殖しやすくなります。

また、水分を控えすぎて尿を濃くしてしまったり、残尿が多い状態を放置すると細菌が繁殖しやすくなります。その結果、膀胱炎を繰り返すことで膀胱粘膜に慢性的な炎症が残り、膀胱が過敏になってますます強い尿意や頻尿を招くこともあります。このように悪循環に陥ってしまうケースもあるのです。

さらに、骨盤臓器脱などを放置した場合、時間の経過とともに臓器の下垂が進行し、治療が必要になった時にはより大掛かりな手術が必要になる可能性もあります。尿漏れも、「少しだけだから」とナプキンで済ませているうちに悪化し、最終的に手術を検討しなければならなくなる例もあります。尿失禁は命に直接関わる病気ではありませんが、れっきとした治療可能な病気です。恥ずかしいからと我慢するほど損をし、症状がひどくなれば日常生活への影響も大きくなります。「まだ大丈夫」と先延ばしにせず、早めに対処することで将来的なリスクを減らすことができます。

泌尿器科は男性の病気のイメージがあります。女性が受診してもいいのでしょうか?

もちろんです。泌尿器科は腎臓・膀胱・尿道など尿に関する臓器全般を診る診療科で、性別に限らず誰でも受診してよい科です。実際、頻尿や尿漏れ、膀胱炎などは女性にとても多い症状であり、全国の泌尿器科外来でも多くの女性患者さんが受診しています。

「おしっこの悩み=泌尿器科」と考えて差し支えありません。一方、外陰部のかゆみ・おりものの異常・性病の疑いなど婦人科領域の症状であれば産婦人科が適切ですので、症状に応じて使い分けましょう。

診察ではどんな検査をしますか?痛みのある検査や内診(膣の診察)はありますか?

基本的には尿検査と超音波エコー検査(腹部超音波)を行うことが多いです。

尿検査では尿中の成分を調べて感染や血尿の有無を確認し、エコー検査では腎臓や膀胱の状態(結石や腫瘍がないか、残尿量はどれくらいか等)を調べます。エコーはお腹にゼリーを塗って機械を当てる検査で、痛みはなく体への負担もほとんどありません。服装も、ズボンやスカートを少し下ろして下腹部を出せればOKですので、ご安心ください。

【内診(膣からの診察)は必要ないことが多く】、初診でいきなり内診台に乗るケースは稀です。

ただし、症状によっては医師の判断で内診や触診を行う場合もあります。たとえば陰部に痛みがある場合や骨盤臓器脱が疑われる場合には、内診台で膣の中を観察したり力んでもらって臓器の下がり具合を確認することがあります。その際も出来るだけ丁寧かつ短時間で済むよう配慮しますので、過度に心配なさらないでください。

夜間頻尿で毎晩何度も起きるので困っています。何か良い対策はありますか?

夜間頻尿は生活習慣の見直しと必要に応じた治療で改善が見込めます。まず生活面では、就寝前(少なくとも寝る3時間前以降)の過剰な水分摂取を控えることが重要です。特に寝酒代わりのアルコールや夕方以降のカフェイン摂取は利尿作用で夜間尿量を増やしますので避けましょう。

医療的な対策としては、原因に応じてお薬の使用も検討できます。

夜間頻尿の原因が過活動膀胱であれば膀胱の緊張を和らげる薬が有効ですし、夜間多尿(夜だけ尿が多く作られる体質)の場合は尿量を抑える薬が使われることもあります。また前立腺肥大症など他の疾患が隠れていないか検査することも大切です。いずれにせよ、原因によって対策方法は異なりますので、まずは泌尿器科でご自身の夜間頻尿のタイプを調べることをおすすめします。当院でも排尿日誌のつけ方指導や必要な検査を行い、適切な治療法をご提案します。「年だから仕方ない」と諦めず、快適な睡眠を取り戻すためにもぜひ一度ご相談ください。

岩槻の地域に根差した当院では、女性の頻尿・尿漏れなどデリケートなお悩みに対し、安心感と共感を何より大切に診療を行っています。

排尿のトラブルは決して恥ずかしいことではなく、適切なケアで改善できるものです。岩槻周辺でお困りの女性の皆様、お気軽に当院の女性泌尿器科外来をご利用ください。あなたのQOL向上のお手伝いができれば幸いです。一緒に快適な毎日を取り戻しましょう。