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包皮が赤い・痛い

包皮が赤く腫れたり痛みを感じる場合、男性にとって大変心配な症状です。この症状にはさまざまな原因があり、適切な対応が必要です。

  • 亀頭包皮炎(感染による炎症)
    • 最も多い原因は亀頭包皮炎と呼ばれる状態で、亀頭や包皮に細菌や真菌(カビ)が感染して炎症を起こすものです。包皮は垢(恥垢)が溜まりやすく細菌が繁殖しやすいため、不潔な状態が続くと常在菌(例えば大腸菌やブドウ球菌)が増殖して炎症を起こしやすくなります。
  • 性感染症(STD)
    • 淋病(淋菌)やクラミジア感染症、性器ヘルペス(単純ヘルペスウイルス)など、性的接触によってうつる感染症が原因で包皮の赤み・痛みが生じることがあります。
  • 刺激や摩擦による炎症
    • 物理的・化学的な刺激も包皮の赤みや痛みの原因となります。例えば、石鹸やボディソープ、消毒液など刺激の強い洗浄剤によるかぶれ(接触皮膚炎)、あるいは陰部をゴシゴシ洗いすぎたことによる摩擦で皮膚がただれてしまうケースです。

包皮の赤みや痛みを「そのうち治るだろう」と放置するのは危険です。適切な治療をせず症状を放置すると、次のようなリスクがあります。

炎症の悪化・感染の拡大

炎症がさらに広がり、腫れや痛みが増す恐れがあります。細菌感染が重症化すると膿が出たり発熱することもあり、尿道から膀胱へ感染が広がれば尿路感染症を併発する可能性もあります。

慢性化・合併症のリスク

急性の亀頭包皮炎を繰り返し放置すると、炎症が慢性化して治りづらくなる恐れがあります。慢性的な炎症状態では、包皮と亀頭が癒着してしまったり(本来離れている包皮と亀頭がくっついて剥けなくなる)、さらに包茎が悪化することがあります。

パートナーへの感染

症状の原因が性感染症であった場合、治療せず放置するとパートナーへもうつしてしまうリスクがあります。淋菌やクラミジア、カンジダなどが原因の場合はパートナーも感染している可能性が高く、双方が治療を受けないとピンポン感染(お互いに再感染し合うこと)を起こしかねません。

以上のように、「包皮が赤い・痛い」症状は放っておいて自然に治るとは限らず、むしろ悪化や長期化、周囲への感染につながる可能性があります。気になる症状がある場合は早めに医療機関を受診しましょう。

このまま自然に治ることはありますか?

軽度な炎症であれば自然に治癒するケースもないわけではありません。

たとえば刺激による一時的な赤み程度なら、清潔に保って様子を見ているうちに改善することもあります。しかし多くの場合、適切な治療をしなければ完治しません。症状がぶり返したり悪化する恐れもあるため、痛みや赤みが数日経っても引かない場合や、膿が出る・強い痒みがある・排尿時に痛むといった症状がある場合は、早めに専門医を受診することをおすすめします。

症状があるとき、皮膚科と泌尿器科どちらを受診すべきでしょうか?

性器に限定した症状であれば基本的に泌尿器科の受診をおすすめします。泌尿器科は男性器を含む尿路全般の専門科であり、包皮や亀頭の炎症(亀頭包皮炎)は泌尿器科で診るのが適切です。

日常生活で気をつけることはありますか?

清潔を保つことと刺激を避けることが基本です。

毎日入浴し、陰部を優しく洗浄して清潔にしましょう(包皮の内側も石鹸を使わずぬるま湯で汚れを流す程度に優しく洗います)。強い石鹸やボディーソープ、殺菌力の強すぎる消毒液などは刺激となるので使用を控えてください。また摩擦も炎症を悪化させる原因になるため、患部をゴシゴシ洗ったり、症状がある間の激しい性交渉・マスターベーションは控えましょう。

包皮の赤みや痛みといった症状はデリケートな悩みで、受診をためらう方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、症状を放置すると悪化したり長引いたりする可能性があります。早期に適切な治療を行えば、ほとんどの場合は症状を改善し再発も防ぐことができます。

当院の泌尿器科では亀頭包皮炎をはじめ陰部の症状に豊富な治療実績があり、プライバシーに配慮しながら丁寧に診療いたします。少しでも「包皮が赤い」「包皮が痛い」と感じたら、お一人で悩まずにお気軽に当院へご相談ください。