疲れやすい・性欲低下は男性更年期障害のサイン？
「なんだか最近疲れが取れない」「以前より性欲が低下した気がする」といった声を中高年男性からよく耳にします。
年齢を重ねるにつれて感じるこうした体調の変化に、不安や戸惑いを覚えていませんか？実はそれ、男性の更年期障害による症状かもしれません。男性にも女性同様、更年期にホルモンバランスの乱れから心身の不調が起こることがあります。「もしかして自分だけおかしいのでは？」と心配になるかもしれませんが、ご安心ください。
同じ悩みを抱える男性は決して少なくありません。日本国内では男性更年期障害（LOH症候群）の潜在患者が600万人以上いるとも言われており、誰にでも起こり得る身近な症状です。まずは原因や症状を正しく理解し、決して自分を責めないでください。
疲れやすさ・性欲低下の主な原因
中高年の男性で「疲れやすい」「性欲がわかない」といった症状が続く場合、男性更年期障害（LOH症候群）が主な原因として考えられます。
年齢とともに男性ホルモンの分泌量はゆるやかに減少していきますが、このホルモン低下こそが疲労感や性欲減退など様々な不調の根底にある要因です。
さらに現代の働き盛り世代にとって見逃せないのがストレスの影響です。仕事や家庭でのプレッシャー、睡眠不足や生活習慣の乱れによる慢性的なストレスは、体内でホルモンを調節する仕組みに悪影響を及ぼします。
蓄積したストレスは脳から精巣への「ホルモンを出せ」という指令を抑制し、男性ホルモン分泌の低下を加速させる悪循環を生み出すことがわかっています。その結果、本来なら徐々に進むはずのホルモン低下が一気に進行し、心身に不調が現れやすくなるのです。
男性更年期障害は医学的には「加齢性腺機能低下症（LOH症候群）」とも呼ばれ、男性ホルモン（テストステロン）の不足による心身の不調を指します。症状の現れ方や程度には個人差がありますが、原因として加齢だけでなくストレスや体調不良など様々な要因が絡み合うことが特徴です。「年だから仕方ない」と無理をしたり我慢したりする前に、まずは原因を正しく理解することが大切です。
よくある症状と生活への影響
- 身体的な症状
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すぐに疲れてしまう、体力や筋力の低下を感じる、寝つきが悪い・眠りが浅い、ほてりや汗をかきやすい、肩こりや頭痛が続く、といった状態が見られます。男性ホルモン低下に伴い新陳代謝が落ちるため、お腹周りに脂肪が付きやすくなる、体重が増えやすくなるといった変化もあります。
- 精神的な症状
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理由もなくイライラしやすくなったり、些細なことで落ち込みやすくなる傾向があります。集中力が続かず気力が湧かない、物忘れが増えた、以前は楽しかった趣味にも興味が持てない、といった意欲低下や抑うつ気分が現れることもあります。また、漠然とした不安感に悩まされたり、よく眠れない不眠症状が続くケースも少なくありません。
- 性機能の症状
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性欲の低下（性欲減退）は男性更年期の中心的な症状の一つです。「最近まったくそういう気持ちにならない」「パートナーとの行為に前向きになれない」など、性的関心や欲求の減退が本人の自覚として現れます。このほか前述のED（勃起障害）も含め、性機能の衰えを実感することがあります。
以上のように、男性更年期障害では心も体もそして性の健康にも影響が及びます。個々の症状自体もつらいものですが、複数の不調が重なることで日常生活への影響はさらに大きくなります。
たとえば疲労感や集中力低下のせいで仕事のパフォーマンスが落ちる、人付き合いがおっくうになり家族や同僚との関係に支障が出る、といったケースもあります。「最近やる気が出ない」と感じて無理に頑張ろうとすると、かえって空回りして自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。性欲の低下やEDはデリケートな問題だけにパートナーにも相談できず、一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。
放置することによるリスク
男性更年期障害の症状をそのままにしておくと、日常生活に大きな支障をきたす恐れがあります。心身の不調が重なることで仕事や家庭、人間関係などあらゆる場面で意欲が湧かず、生活の質（QOL）が著しく低下してしまうこともあります。実際、「何もやる気が起きず会社を辞めざるを得なかった」「気分の落ち込みから家族との会話が減ってしまった」など、放置した結果深刻な状況に陥るケースも報告されています。
男性ホルモンの低下状態が長期間続くと、単に疲れや性機能の問題に留まらず全身の健康に悪影響を及ぼします。研究では、加齢期の男性でテストステロン値が低い場合、うつ状態や性機能・認知機能の低下だけでなく、糖尿病・肥満・メタボリックシンドローム・骨粗しょう症・心血管疾患（動脈硬化による血流障害など）に関連するリスクが高まることが報告されています。さらに男性ホルモンの減少は認知症や筋肉減少症（サルコペニア）とも関連することがわかっています。
つまり、男性ホルモンは中高年男性の健康を守る重要な役割を果たしており、これが不足した状態を放置すると生活習慣病や老年症候群のリスクを一気に高めてしまう可能性があるのです。
もう一つ押さえておきたいポイントは、男性の更年期症状は自然には改善しにくいということです。女性の場合は閉経後しばらくするとホルモンバランスに体が慣れ、症状が次第に収まっていくケースが多いとされます。
それに対し男性は、低下したホルモン値が放っておいて元に戻ることは期待しにくいと指摘されています。実際、重い症状が出ている場合には医師と相談の上で男性ホルモン補充療法など適切な処置が必要になることもあります。したがって、「様子を見よう」と先延ばしにするより、早めに専門医に相談し適切な対応を取ることが健康維持のためにも重要です。
よくある質問
当院へご相談ください
「もしかして男性更年期かも…」と感じたら、つらい症状を決して我慢する必要はありません。
特に岩槻エリアにお住まいの中高年男性の方で、疲れやすさや性欲低下といったお悩みがある場合は、ぜひ一度当院へご相談ください。泌尿器科専門医である当院の医師が親身になってお話を伺い、現在の症状や不安に対して適切なアドバイスをいたします。
まずはお気軽にお問い合わせください。あなたの「また元気を取り戻したい」という気持ち、当院が全力でサポートいたします。